EシリーズにNBT HeadUnitを換装:Retrofit
EシリーズとFシリーズではCANの信号速度が違うため、EシリーズのCICからNBTへのRetrofitの場合、エミュレーターは必須です。
ところで、CIC-NBT Retrofit用のエミュレーターはいろいろ発売されていますが、主に
②Custom Retrofit (ルーマニア)=CarSystems
の2種類で、出回っているものは圧倒的に①です。
ヤフオクでヘッドユニット・モニター・アダプターなどのセット販売されているものも、①が多いです。
それ以外は①と②のOEM品でしょう。AutoDialogのアダプターもおそらく②のOEM品ではないでしょうか。
2018年5月現在、両メーカーのエミュレーターは、日本のヘッドユニットでは、動作不良をおこします。
2つのNBT Retrofit Adaptorは、基本的にはNBT内に内蔵されているジャイロを動作しないよう非アクティブにコーディングしての使用するのですが、どちらのアダプターも日本のヘッドユニットではうまく作動しないです。
開発・製造元のBimmerRetrofitやCustomRetrofitに問い合わせてもその原因を解明できません。
具体的には、
「車速が一致せず常に地図の表示位置より後ろを走行して、ずれがどんどん大きくなる」
や
「ステアリングを切ってもナビ上で自車が進む方向を変えず、地図上をまっすぐに進む」
等の不具合です。
ーまだ続くー
CIC-NBT Retrofitの精度
NBTは起動し、地図も表示されるので、×フオクなどでの出品されている中古NBT RETROFIT セット(ヘッドユニット、コントローラー、モニター、エミュレーター(アダプター)のセット)は、地図は(ユーティリティで起動させて)表示されているのですが、実際は走行時に動作不良が起きますので、注意が必要です。
ベンチでNBTを起動させて、地図が机上で表示させていても、実際に装着すると、上記の不具合は起こりえます。
BimmerRetrofitのアダプターは、電源をつないで、付属のユーティリティソフトで起動信号を送れば、机上でナビを起動させて、地図を表示させて、操作が出来ます。
この画像をヤフ×クで載せています。
しかし、その状態で実際に車輌に装着して走行しても、車速信号やステアリング信号を拾わず、右左折せずひたすら直進するだけで、そして地図上を進む速度も若干遅くて、自車位置を見失う状態になったりする場合があります。
エミュレーターのサプライヤーが解決できないものを、ユーザーが解決するのは、なかなか困難です。
BimmerRetrofitは、NBT Retrofitアダプターのファームウェアを何度も改良しており、少しずつ不具合が解決されていますが、右左折時に、車輌がナビ上で交差点の手前を曲がってしまい、道路から頻回に逸脱してしまいます。
しばらくするとGPSで自車位置を補正しますが、このGPSでの自車位置の補正が、2-3秒ごとにしかされません。
日本のナビのように、1秒に6~8回のサンプリングでGPS信号による自車位置の補正がされず、現代の国内製ナビゲーションと比して精度は非常に低いです。
CustomRetrofit(=CarSystems)のアダプター(エミュレーター)の場合は、MT車両ではバック信号を拾わず、後退時にもナビ上では車輌が前進してしまう不具合は、2019年6月現在でも解決されていません。
ただ、前述のBimmerRetrofitのアダプターと比べて右左折時の道路からの逸脱の頻度はかなり少なく、バック以外での精度の高さは圧倒的にこちらのほうが上です。
つまりは、CCC/CICからNBTへのRetrofitはやめておくほうが無難です。
CCC/CIC-NBT Retrofitの作業に突入した人は、長い苦難と苦痛というトンネルの中に入った人です。